
土木は日本も海外も面白い。
土木を学んで多様な世界を
経験しよう。
藤永 知弘さん
ワールド開発工業株式会社
土木は日本も海外も面白い。
土木を学んで多様な世界を
経験しよう。
ワールド開発工業株式会社
昔から大きなもの、形に残るようなものをつくりたいという願望はありました。それで土木工学科へ入りました。生産実習は船橋市にある建設会社で工事を手伝いました。役所などではなく施工業者を選んだのは、専門的なノウハウに対する憧れがあったからだと思います。大学の勉強も、4年になって専門的な段階になると俄然楽しくなりました。専門性を磨くというのが自分の性に合っていたみたいです。勉強が面白かったので、あまり将来の進路などは考えず、大学院に進学しました。
舗装の専門会社であるワールド開発工業に入ったのは、先に就職していた研究室の先輩から、技術部を新設するので来てくれないか、と誘われたからでした。今後会社が本格的に海外展開するためや、所有する先端的な機械を有効活用するためなどの理由で、技術部が必要になったのです。そういう立ち上げの仕事は好きでしたので、入社を決めました。技術部ではコンクリート材料の開発や施工技術の開発、技術支援などを行っています。とくにコロナ前までは海外比率が高く、アフリカや中央アジア、東南アジアなどに出張する機会も多かったですね。国内の工事は、これまで積み上げてきたノウハウがあり、それに従って進めればまず大きな問題は起きません。しかし、海外の場合は材料の確保を始め、すべて一から考えなければならないことも少なくない。その辺が難しいところであり、また技術者として楽しいところでもありますね。
このように海外の現場では、大学で学んだ知識が使えない、そういう事態も往々にしてあるでしょう。だから大学では上辺だけの知識ではなく、一から考えるための勉強の仕方や研究の仕方、物事の調べ方などを身につけてほしいと思います。あとは人との関係性をつくる力も大切です。これはもう、いろんな人と交わって鍛えていくしかありません。むしろ海外の方が、人づきあいはストレートで簡単ではないでしょうか。今後土木業界も、ますます海外へ活躍の場が広がるはず。チャレンジ精神を持ち、ぜひ自分の適性にあった職種を探してください。
藤永 知弘さん
千葉県・日本大学習志野高等学校出身。2001年に土木工学科を卒業、2003年に生産工学研究科土木工学専攻を修了し、ワールド開発工業株式会社に入社。国内外で舗装工事、港湾工事に携わる。現在は、技術部 部長。