牛久 敦さん

土木の仕事は性格が出る。
だから達成感があり面白い。

牛久 敦さん

株式会社関電工

土木工学科には、インフラの施工技術を学ぶために入学しました。生産実習は、郷里の栃木県で行い、足利土木事務所の都市計画課で、道路の拡幅計画と優先度調査に従事。多角的な視点から調査することや、正確なデータを集め数字の意味を理解することの重要性を知りました。当時はまだ、学生のインターンシップも一般的ではなく、一ヶ月に及ぶ生産実習により社会人の考え方や行動を学んだ経験は貴重でした。会社に入ってから自分の行動計画を立てる上で、大変役に立ったと思っています。研究室は港湾研究室に所属しましたが、海のない栃木の人間が何で港湾なんだと父に叱られたことを覚えています。

牛久 敦さん

卒業後は栃木県に支店があり、電力工事や電気設備工事など、インフラの施工に強い関電工に入社しました。最初の仕事は、山などにそびえる高圧送電線の工事です。送電線部という部署に配属され、鉄塔の基礎工事などに従事していました。その後、設計業者のもとで鉄塔の基礎を設計する業務を勉強。近年は風力発電の鉄塔を建設する業務にも関わりました。今は工務ユニットという部署で、さまざまな工事を担当しています。こうした仕事の面白さは、何もないところから調査設計を行い、工事の進捗ごとに形が見え、完成した時の達成感です。とくに土木の仕事は手作りなので携わった人の性格が出ます。几帳面な人の仕事はきれいですよ。もちろん自分の仕事もわかります。自分の建てた風車はよく家族に見せて自慢していましたね。

牛久 敦さん

土木の道を目指す人に大切にしてほしいことが三つあります。一つはコミュニケーション能力。土木構築物はオーダーメイドですから、お客様が求めるものをきちんと聞いて理解しなければなりません。もちろん会社の仲間や協力会社、一般市民などに伝える力も必要となります。二つ目は誠実さ。多くの人の目に触れるインフラは、材料や手順を正しく守ってつくる誠実さが欠かせません。最後に強い使命感。インフラづくりは人間社会を支える仕事です。誰かがやらねばならず、とてもやりがいのある仕事でもあります。そうしたことも土木工学科で学び、ぜひ土木の仲間に加わってほしいと思います。

牛久 敦さん

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Profile

牛久 敦さん

栃木県立佐野高等学校出身。1987年に土木工学科を卒業後、株式会社関電工に入社。電力インフラの設計・施工を担当。現在は、常務執行役員 社会インフラ統括本部 工務ユニット長。

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