建設材料工学研究室 杉橋直行教授

月面基地は現地調達、
やルナ!コンクリート!

建設材料工学研究室

杉橋直行教授

人類が再び月へ。2017年に始まったアルテミス計画は、日本も参加する国際的な月面探査プログラム。月への往還だけでなく、月面基地の建設も予定されていますが、実現までのハードルも少なくはありません。例えば、基地建設の資材をどうやって調達するのか。地球から輸送していたらトンデモないコストがかかります。そこで今関係者が熱視線を送るのは、月でつくる“ルナコンクリート”という発想です。そもそもコンクリートの原料は、砂や砂利などの骨材、セメント、そして水。このうち砂や砂利は月面にたっぷりあり、セメントも月の砂を焼成すれば製造が可能。ないといわれていた水も、月の裏側や極地に存在するという研究が発表されています。つまりコンクリートは、月の資源だけで再現できる可能性が高いのです。コンクリートの専門家である建設材料工学研究室の杉橋直行教授は、真空、低重力、激しい温度変化、放射線など、月面の厳しい環境下でコンクリートを利用するための課題について研究を進めています。「ドボクにも夢一杯の研究があることを知ってほしい」と、次代を担う学生のチャレンジにも期待を寄せる杉橋教授。こんな当たり前の建設資材が宇宙でも活躍するなんて、コンクリートも意外にやルナ!と思いませんか。

研究室から

新しい発見をした時、解決に至ったときほど、研究者の喜びはありません。皆さんも大学の研究で、知的好奇心を満足する楽しさを実感してほしいと思います。

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