海岸工学研究室 鷲見浩一教授

いつまでも、
ドライブできる千里浜を。

海岸工学研究室

鷲見浩一教授

石川県の千里浜は、日本で唯一、道路のように普通車が走行できる砂浜として知られています。しかし、その壮大で美しい砂浜が、年間約1mもの速さで浸食されているという現実をご存じでしょうか。クルマが通れる幅はどんどん狭くなり、遠からず千里浜そのものが消えてしまう。そう危惧する県では、人工的に砂を入れる「養浜(ようひん)」を実施していますが、残念ながら浸食を完全に防ぐまでには至っていません。実は海岸における砂の動きは、私たちが想像する以上に複雑です。岸から沖への移動もあれば、岸に沿っての移動もあります。また、海底を移動する砂や、波に巻き上げられて浮遊しながら移動する砂もあります。海岸工学研究室の鷲見浩一教授は、実験やシミュレーションを通じ、砂の移動量を予測する古くからの計算式に誤りがあるのではないか、と考えるようになりました。その誤差により、養浜に必要な砂が不足。結果的に浸食が止められないのではないかというのです。鷲見教授はアメリカで開発された新しいモデルを導入し、砂の量をより正確に見積もることができないか検討を始めています。自然の複雑な営みを解明し、残された自然環境を守る。そのために土木の知恵が必要とされています。

研究室から

この豊かな時代に、何かを成し遂げるための駆動力は、知的好奇心だと思います。ぜひ好奇心を持って研究に取り組み、充実した大学生活を送ってください。

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