施工システム工学研究室 渡部正特任教授

姿なき職人、
見えないダムに挑む。

施工システム工学研究室

渡部正特任教授

日本最西端の先島諸島に位置する宮古島。ごらんのように大きな川はもちろん、水を貯めるダムも見当たりません。実はこの島、全体がサンゴ礁から生まれた水はけのいい「琉球石灰岩」の地層で覆われています。地上に降った雨もすぐに吸い込まれ、地下から海へ流れ出てしまうため、島は長年水不足に苦しめられてきました。地上に水はないけれど地下にはある。それならばと考えられたのが、地下で水を貯める「地下ダム」でした。これは、地下の水を通す層(透水層)から、水を通さない層(不透水層)まで続くコンクリートの壁を構築し、地下水の流れをせき止めようというものです。もちろん工事現場は目の届かない地下。正確に不透水層まで達する壁をつくるのは、決して容易なことではありません。施工システム工学研究室の渡辺正特任教授は、この難問に挑戦。地下を掘り進むドリルの荷重や水圧などさまざまなデータを集め、機械学習を利用したAI技術で、人にすら難しい判断を自動化できないか、研究を進めています。姿なき職人であるAIが、目に見えない現場に挑み、高品質な土木構造物をつくりあげる。地下ダムのみならず、これからの土木施工の姿を変える、可能性に満ちた研究がここにあります。

研究室から

施工システムを専門とする研究室は全国でも稀少です。ここで私たちと、社会に貢献できる研究に取り組んでみませんか。

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